世の中うまくいかない
美味くいくことばかりではない
ここまでうまくいくとは思っていなかった。やってみるものである。映画のワンシーンのような光景に我ながら驚いた。かわいそうなのは直属の上司である。目を白黒させ、あわてふためいているのが手に取るようにわかった。ミーティング終了後、息のかかった部下に対し、「誰だ、こんなことを仕掛けたやつは……」とささやいている声が聞こえたほどだ。その直属上司のやり方に否定的であった人はけっこういたので、ミーティング終了後、ひそかに私にお礼を言いに来てくれる人もいた。皆に喜ばれる良いことをしたのだと満足感でいっぱいだった。しかし、物語はこのままでは終わらなかった。ハリウッド映画ばりに印象的な展開へと物語は進んでいった。直属上司の反撃が始まったのだ。直属上司は、自分を飛び越えてビッグボスに告げ口した私のやり方に当然のことながら激怒していた。ミーティング後私がビッグボスに告げ口したことは職場では周知の事実となっていたので、当然、怒りの矛先は私に向けられることになった。
石を投げれば石が投げ返される
人間社会の中では、古今東西、必ず繰り返されている黄金ルールがある。笑顔を投げかければ笑顔が返ってきて、石を投げれば石が投げ返されるというルールだ。これを「授受の法則」と言う。口ーマの時代から繰り返されてきたこの黄金ルールの必然性を、私はこの20代の時点で全く理解していなかったといえる。